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Shigehiro Kokutani, author
ドイツ語の未来時制は、初級水準において導入する際には、注意の必要な文法アイテムである。初学者に若干の混乱を引き起こすおそれがあるからである。本論文では、未来時制の基本特性を概観した後、その4 つの意味機能、即ち①「推量」、②「確定した未来」、③「意気込み」、④「要求」を、いつ、どのような順番で、どのようなやり方で導入してゆくのが適切であるか、その学習プランを紹介する。「未来形は推量形」、「未来のことは現在形で」、というドイツ語の基本姿勢を徹底しながら①「推量」を導入し、日常会話で重要な③「意気込み」へと向かう。この③「意気込み」は、教師や研究者の間でも誤解の多い用法であり、教える側にも注意が必要である。この辺りまでが初級で行いたいプロセスである。書き言葉、特に報道媒体での散発的な使用が認められる②「確定した未来」は、中級以降の実用的なドイツ語使用において、次第に存在感を増してゆく。実例に触れながら、①「推量」優勢の図式を壊さないように留意しつつ、「未来形は推量形」という基本姿勢を「未来形は基本的には推量形」へとアップデートしてゆく。④「要求」は小説や映画の台詞を理解するために知っておいた方がよい用法であるが、日常生活の中で外国語学習者が対応したり、また自ら話したりする機会は稀である。...
Osaka: Graduate School of Language and Culture, Osaka University, 2018
400 FRO 1 (2018)
Artikel Jurnal Universitas Indonesia Library